お客様導入事例

弊社製品を導入して頂いたお客さまへのインタビューと事例



アーティスト、プログラマー /大原 崇嘉様


1986年神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院映像学科メディア映像専攻修了。
色彩や空間などの造形的な課題に対して、プログラミングによる照明や映像の制御など、現代的なアプローチで作品制作を行っている。




”最先端の液晶モニターを使用したアート作品の創造”





 

Q. 今回JAPANNEXTのモニターを使用した作品について教えてください

(大原様) 角度がついていて、モニターの世界の中に私の姿の「3DCGモデル」がいます。
この3Dモデルは、さまざまな方位に向けて眼差しを送り続けます。また、モニターに映る仮想空間内の視点は、
常にその眼差しの先に位置するように設定されているので、鑑賞者の視点の位置に3Dモデルが眼差しを向ける時、
つまり3Dモデルと鑑賞者の「目が合う」時にだけ、
それぞれの向きの異なるディスプレイの平面に一つの仮想空間が現れるという作品になっています。

Q.このようなコンセプトの作品を作るに至ったのはどうしてですか?

(大原様)近年のモニターは、解像度やリフレッシュレートの向上など、
ハードウェアとしてものすごく進化していて、そのリアリティもとても高まっていますよね。
しかも、そうしたモニターが身の回りの至る所に存在していて、
私たちの意識の中で、実際の世界とモニターに映る世界の境界がとても曖昧になってきているように感じます。
ただその一方で、スマートフォンやタブレットの普及で、モニターにタッチする、持ち歩くなど、
モニター自体を一つのモノとして捉える意識はとても高まっているように感じます。
そういった一見矛盾している今の私たちの意識を背景として、それらを並行して扱うことで、
現代ならではの新しいリアリティを表現したい、というのがこの作品を制作するきっかけです。


Q.作品に液晶モニターを使っていた背景についてお聞かせください。

(大原様) 私は3人組のアーティストグループ “ヨフ” というグループにも参加しているのですが、
近年モニターを使う作品を作る事が多くなってきています。
特に最近ではモニターが進化しているので、映像のリアリティさというか、実体があるかのように"より"見える様になっていることを感じていまして、
今回個人の作品としてもそういったテーマを扱っててみたいと思いました。
 液晶モニターが進化していることだけでなく、それを使う人間側も見方が進化している事で液晶モニターでの表現は以前に比べると格段に可能性が広がっていて、
まるで液晶モニターが “どこでもドア” になっているかの様に、違う空間が並行して存在しているような感覚を受けるという点にとても可能性を感じています。

Q.JAPANNEXTのモニターを導入したのはなぜでしょうか?

(大原様) 今回の作品の表現の仕方として、複数のウルトラワイドディスプレイが違う方向を向いている必要があり、
その為には平面タイプの超ウルトラワイドモニターが必要で、かつモニターの中を単にモニターと思われないようなリアリティが必要なので、
IPSパネルを搭載していて高リフレッシュレートのモニターが必要だと考えるようになりました。
色々と探して、JAPANNEXTさんの43.8インチの商品を見つけました。
正直、他のブランドでは求めるスペックの製品を見つけることは出来ませんでした。

Q. 商品を見つけた後はどの様にJAPANNEXTとやり取りをされましたか?

(大原様) 理想のスペックであることは分かっても本当に自分の思う通りに動くのかが分かりませんでしたので、
まずはホームページの問い合わせフォームから自分の考えている作品について伝えた上で、製品の貸出が出来ないか問い合わせをしてみました。
そうしましたら担当の方から詳細を確認したいとの連絡を頂き、何度かやり取りさせていただいてテスト用の貸出などを経て、
最終的に購入までサポートして頂きました。

Q. JAPANNEXTという会社とやりとりしてどのように感じましたか?

(大原様) 今回の作品は、そもそもモニターを試して使用したりして行かないと作品を実現出来ないので、問い合わせをした際も返事があるか不安でしたが、
非常に親切に対応頂けて嬉しかったです。社長の方にも説明頂いたとのことで、スピード感の有る会社なのかなと思いました。
実際にデモ作品が出来た際も、担当の方がわざわざ遠方まで足を運んで見に来てくださってくれて、非常に人間的に優しい会社であると思いました。


Q.今後どの様な取り組みをしていく予定ですか?

(大原様) 今後もモニター自体も進化すると思いますし、作品としても可能性はどんどん増えていくと思います。
今回の作品では出来ませんでしたが同じコンセプトでも、今回の様に同じ複数のモニターを一箇所に置くのではなく、
様々なタイプのモニターを点在させたり、例えばモニター自体を回転させるなど、さまざまな形でシリーズとして展開させていけるのではないかと思っています。
JAPANNEXTさんは年間100種類近く製品を発売すると聞きましたので、
JAPANNEXTさんのいろいろな種類のモニターを組み合わせて作品を作ることも出来るのではと思っています。

写真:稲口俊太